朝。



高校生達が登校しているのに混じって、一人の女子生徒が俯き加減に歩いていた。

時折、携帯電話の画面を開いては深いため息をついている。

女子生徒こと、金井亜美は悩んでいた。

もうすぐ彼と付き合い始めて一月になる。




彼氏の坂井利之という男の子はなかなか格好いいと学校では評判である。

お洒落に詳しく、男女とも気兼ねなく話し掛ける上に二枚目だ。



それに対して金井亜美。

素材は悪くないのだが、野暮ったい眼鏡と髪型が全てを台無しにしている感のある少女。

おまけに押しの強い友人達に面倒を押し付けられることも多いという気の弱い娘である。



この二人が付き合うようになった時、周りの生徒達は非常に驚いた。

校内きっての美少年と物陰が似合う少女。

どう考えても釣り合いが取れないだろうと思われていた。

どうせ坂井は金井をからかっているだけだろう。

周りの生徒達はそう噂していたが、彼らの予想を裏切り順調に一月が過ぎたのであった。





閑話休題。




亜美はつま先を見つめながら、何度目か分からないため息をつく。

この一ヶ月の間、ため息の回数が非常に増えた。

男子の好奇の視線や女子の妬みの混じった眼差しを受け続けているので疲れるのだ。

亜美は思う。

私だって今の状況が不思議で仕方ないんだけどな……。





ちなみに告白は亜美のほうから。

下駄箱で靴を脱いでいた利之に駄目もとで告白したのだった。

絶対に振られると思ってたのに。

絶対に相手なんかされないと思ってたのに。



うん、じゃあ……付き合おうぜ。



と、二つ返事でOKされてしまった。

遊んばれてるのかと思いきや彼は付き合ってみると意外に真面目な男だった。

まだキスもしていない。身体を求められるなど持っての他だ。

非常に清く美しい交際なのだった。

でもそれだけに亜美は彼に対して後ろめたいことがある。

言おう言おうと思っているのだが、なかなか言えないことがある。

それは……。




「亜美ー。おっはようっ」

ぽん、と肩を叩かれた。

驚いて顔を上げると目の前に利之の顔があった。

相変わらず子犬を思わせるような笑顔を浮かべている。

俯いている亜美の前にこっそり回り込んでいたようだ。

「あ……。お、おはよう坂井くん」

少しどもりながら返事をする亜美。

考え事をしているときに本人が現れたので少し驚いてしまった。

「前から言ってるけど俯いて歩くなよー。ほら胸張って!」

ばしっと亜美の背中を軽く叩く利之。

亜美は苦笑しながら背筋を伸ばした。

それでいい、と利之は満足気に頷くと亜美の手を軽く握った。

「手を繋いで歩くのは恥ずかしいよ……」

「誰も見てないって!」

明るく笑い飛ばす利之だが、ちらちらと見ている人は多い。

恥ずかしいなぁと思いながら亜美が周りを見合すと、一歩後ろを吉野豊が歩いていた。

亜美と目が合うと豊は軽く手を上げて無言で挨拶した。

「お、おはよう吉野くん」

いつの間に……と思いながら亜美も返事を返す。

「何だよ。じぇんとる、ちゃんとおはようって言えよ」

口を尖らせる利之。

「いきなり途中で走り出して僕を置いていったくせに何を言うかな」

一緒に登校していたらしい。

「そりゃお前……」

亜美の手をとったまま大きく手を広げる。

「自分の彼女を見つけたら走りよるのは当然じゃねーか」

彼女、の部分に妙なアクセントを付ける利之。

周りの生徒たちがそれをくすくす笑っているので亜美は顔を赤らめる。

「当然かどうかはともかく恥を知れ、と僕は言いたい」

それじゃ先いくよ、と豊はそれだけ言ってすたすたと歩き去ってしまった。

後ろ姿を眺めながら利之はぼやく。

「ったく彼女いないからって僻んでるんだな、しゃーねーなぁ」

正論だったと思うんだけど……。

亜美はそう思ったが口には出さないでおいた。

そんなことより彼には言わないといけないことがあるのだ。

そろそろ言わないと私がどうかなってしまいそうだと亜美は思う。

「……ねぇ坂井くん」

「利之って呼んでくれよーって前から言ってるのに」

「と、利之くん……」

いきなり出鼻を挫かれたが、ここで引き下がるわけにはいかない。

思い切って言わないと……!

「あのね、話が……」
「おっはよう二人とも!朝から憎らしいくらい仲良いわねっ」

後ろからどたばたと由美が走ってきた。

「おっはよう向井!」

「……おはよう由美」

亜美は恨めしげな視線を由美に送るが彼女は気付かない。

由美はその場で足踏みをしながら落ち着きなく言う。

「こんなところでイチャついてる場合じゃないわよっ。時間やばいわ時間」

その言葉に自分の携帯電話で時間を確かめた利之が驚きの声をあげた。

「うおっ、もうこんな時間か。急がなきゃヤベーな。行こうぜ亜美!」

そして亜美の手を握ったまま学校に向かって走り出す。

亜美は引きずられるように走りながら、また深いため息をついた。

なかなか話せないなぁ。







利之は今日も機嫌が良かった。

もともと明るい男ではあるが、ここ一ヶ月は特に陽気になっている。

亜美と付き合うようになってからである。

やはり彼女というものはいい。

利之は強くそう思う。

彼は誤解されがちではあるが、特に異性にもてるわけではない。

確かに話していて楽しい、格好いいね、などはよく言われるがどれも友達止まりだ。

見た目や言動が軽すぎるのがいけないらしい。

どうせ彼女がいるのだろう、と思われていたそうだ。実際は誰とも付き合ったことがないというのに。

内心彼女が欲しい欲しいとは思っていたが、いまいちピンとくる女性は校内にはおらず。

かといってナンパなどは性に合わない。よくしてそうだとは思われている。

それが一月前の突然の告白。

利之は非常に嬉しかった。

亜美の名前と顔は知っていたが性格はどんな娘かは全然知らなかった。

しかし、告白されたということがきっかけで、すっかり彼女に惚れてしまった。

それに実際付き合ってみるとなかなか楽しかった。

活発な自分に対して大人しい彼女。

自分の知らない落ち着いた楽しみや、大人しい人たちの考え方を知れるのが刺激的だった。

そして惚気話を黙って聞いてくれる、じぇんとること吉野豊という友人もいる。

利之はもう人生絶好調、この世の春を満喫していた。





「……というわけでこの前教えてもらった店でのデートは大成功だったわけだ」

ありがとよ、と利之が言うとじぇんとるは黙って頷いた。

利之は目の前のじぇんとるに向かっていつものように惚気ていた。

じぇんとるは手元の雑誌に目を落としてはいるが、たまに相槌を打っている。

ちゃんと話は聞いているようだ。

彼に昼休みに一通り惚気話を聞かせるのがここ一ヶ月の習慣になっている。

彼が聞いて面白い話ではないのは分かってはいるが、誰かに話したくて仕方が無い。

とりあえず文句は言われていないので聞いてもらっているのだ。

「ほんっとラブラブよねぇ、あなたたち」

由美が呆れた顔で利之に言う。

彼女も昼休みには、じぇんとるの机に集まってきて一緒に弁当をつつく仲だ。

彼女がここに弁当を食べにくるのは恋愛相談もどきのようなことが目的だったはずが、失恋したらしい今でもやってくる。

まぁ別に話してて面白い娘だから来るなら来ればいいけど、と利之は思う。

そんなことよりそろそろ時間だ。

「さっ、そろそろ亜美んとこ行くかな」

利之は声を弾ませながら立ち上がる。

本当は弁当も亜美と一緒に食べたいのだが、それは我慢している。

じぇんとるに女の子同士の付き合いも大切らしいよ、という話を聞いたからだ。

気を使うところは気を使わなければいけない。

「あ、待って坂井さん」

亜美のクラスに行こうとした利之をじぇんとるが呼び止める。

「ん、何だ?じぇんとる。また良い店でも教えてくれんのか?」

「今日はそれは無し。ところで坂井さんって金井さんから告白されたんだったよね」

こいつは今さら何を言っているのだろうか。

利之が疑問に思っていると、じぇんとるは続けて言った。

「坂井さんから金井さんに好きって言ったことある?」

ますます変なことを聞いてきた。

由美はじぇんとるの言葉を笑い飛ばす。

「じぇんとるったら。こんなラブいのに言ってないわけないじゃない」

そうだそうだ、と言いかけて利之はふと考え込んだ。

ちょっと待て。確かに愛情表現はしまくってるっちゅう自覚はあるが……。

「……ヤベェ。好きだとは言ったことないぞ」

なんてこった……!

もしかしたら、と思ってたんだよとじぇんとるは言う。

「えぇー!あんなにベタベタしてるくせにぃ?」

由美はかなり意外だったようで目を丸くしている。

「俺としたことが一番大事なことを言い忘れてたぜ。今日から好き好き言葉攻めだな」

いやそれもどうだろう、とじぇんとるは言うが知ったことか。

利之はさっさと教室を出て、亜美のクラスに向かうことにした。

少し距離が離れている亜美のクラスに向かいながら利之は色々と考える。

俺の亜美への態度と亜美の俺への態度に微妙に温度差を感じてはいたが、これが原因かもしれん。

逆に好き、とさえ言えればもっと仲良くなれるかも。

その事を想像すると利之は自分の頬が緩むのを感じる。

しかし、妄想に近い想像をしていたときに利之ははたと気付いた。

俺も亜美に好き、と言ってもらったことがないじゃねーか。

付き合ってください、とは言ってもらったが。

これは俺たちもまだまだ甘かったな、と利之は思った。

今から好き、とちゃんと言おう。そして好きだ、と言ってもらおう。

何だか気分が盛り上がってきた。

ふんふんと鼻歌混じりに歩いているうちに亜美のクラスに近づいてきた。

すると、教室の入り口辺りに亜美がいるのが見えた。

友人たちと何やら話し込んでいる。

何だか困った顔をしているのが気になったが、ちょうどいい。

利之はにこにこしながら寄っていった。






亜美は友人たちに囲まれて困り果てていた。

いや友人と呼ぶのも疑わしい関係だが、いかんせん亜美は押しに弱いのでずるずると付き合っている状態だ。

「あーんた坂井くんとまだ付き合ってんの?」

亜美を囲んでいる少女の一人が少々きつめの口調で迫ってくる。

「う、うん」

引き気味の亜美を追い詰めるように少女たちは彼女を取り囲む。

「坂井くんが優しいからって甘えてんじゃないの?」

「それとも給料でも払ってるとか?自給五百円くらいで」

それなら笑える、と少々下品に笑う少女たち。

何も言えずに俯いてしまう亜美。

「笑えないわね」

少女たちのうちの一人が真顔で言った。

その冷たい口調の一言に静まり返る少女たち。

すっと腕を組んで亜美の前に立つ少女の一人。

「き、北川さん……?」

亜美は視線のキツイこの娘が非常に苦手なので思わず一歩引いてしまう。

「どうせ坂井くんに頼み込んで付き合ってもらってるんでしょ?私たちはもう飽きたから止めていいのよ」

刺々しい言葉に亜美が肩を縮ませながら反論を試みる。

「でも、もう普通にお付き合いしてるから……。その……」
「何言ってんのよ!調子乗るんじゃないわよ!」

ぴしゃり、と叩きつけるように北川は怒鳴る。

「あんた罰ゲームで坂井くんに告白しただけでしょうが!」

亜美はさらに肩を縮こませた。

もう許して欲しいなぁ……と思いながら恐る恐る北川の顔を見上げると。

北川の向こう側に利之がいた。

呆然とした顔をして、立ちすくんでいる。

聞かれた。聞かれてしまった。全部聞かれちゃった。






聞いてしまった。耳に入ってしまった。こんなこと聞きたくなかったのに。

利之が亜美たちを前にして呆然としていると、少女のうちの一人がこちらに気付いた。

「あ、坂井くんだぁ」

亜美に話し掛けていたときとは全く違う可愛い声。

少女たちが一斉に利之のほうに振り向いた。

「あーホントだっ」

「また亜美と遊びにきたの?」

「たまには私たちとも遊んでよー」

黄色い声が飛んでくるが、そんなことより……。

「今何の話してたんだ?罰ゲームが何たらって……」

震える心を抑えていつも通りの明るき口調で少女たちに尋ねる。

亜美にちらりと視線をやるが、彼女はさっ、と目を逸らしてしまった。

「あ、今の話聞こえた?」

「坂井くん知ってただろうけどね」

「金井の告白は罰ゲームだったってこと」

知ってて付き合っててあげたんでしょ。優しいねぇ、と声を揃える少女たち。

北川だけは少し輪から離れて様子を伺っている。

罰ゲーム……。罰ゲーム……ってか。

利之は自分の中の何かが崩れる音が聞こえたような気がした。

「……はははっ。あーっはっはっはっは!」

大声で笑い出す利之。

突然笑い出した利之にきょとんとする少女たち。

「いやいや実は全然気付いてなかったっすよ!おじさん騙されちゃったなー!」

ホテルとかに連れ込む前で良かったぜー!とさらに大笑いする。

「えー?じゃあマジで付き合ってたんだ」

「坂井くんってば物好きぃ」

「たまにはこんなもっさい女も喰ってみたかったとか?」

そうそうそんな感じ、と言ってひらひらと手を振る利之。

もう自分で自分が何を言っているのかわからない。

利之は後ろで青ざめていた亜美に笑顔で尋ねた。

「そうそう亜美。一ヶ月も見事に俺を騙すのに成功した感想は?」

騙す、という言葉でびくっと身を震わせる亜美。

亜美は何か言いたそうな顔で口をぱくぱくとさせていたが……。

「……やっぱいいや!悔しいから!ちっくしょーやられちまったなぁ。……やられたなぁ」







その後、利之はどうやって自分の教室に戻ったかよく覚えていない。

ただ、気が付けばいつも通りに笑って笑わせて過ごしていたようだ。

本当に自分は軽い人間だな、と利之は思う。

ホームルームが終わり、騒がしくなる教室。

利之はバシリとじぇんとるの肩を叩いた。

「やっと終わったなっ。とっとと帰ろうぜー」

肩を叩かれてよろめきながらじぇんとるは尋ねた。

「金井さんのところ行かないの?」

「今日は友達と帰るってよ」

咄嗟に口をついて出た嘘。未練たっぷりな自分が笑える。

ふーん、とじぇんとるはしげしげと利之の顔を見つめてきた。

「何だよー。じろじろ見やがってワリーな」

「……大丈夫か?」

普段の淡々とした口調とは違う、心配そうな声。

利之は胸を貫かれるような気持ちがした。

「大丈夫って何がだよ?」

「いや何となく……何となく坂井さんが弱ってるような気がして」

こいつには敵わないな、と利之は思った。






場所を変えて屋上に繋がる階段の踊り場。

利之は事情をじぇんとるに全て話した。

途中で口を挟まず黙って聞いてくれた隣りの少年に感謝しつつ、利之は重いため息をついた。

「……っちゅうわけだ。俺って馬鹿みたいだろ」

一人で騒いで喜んで盛り上がって。

まるでピエロだな、と自嘲気味に笑うとじぇんとるは首をゆっくりと横に振った。

「馬鹿じゃないよ。この一ヶ月の坂井さんは本当に格好良かった。好きな人が出来てはしゃぐ姿は」

恋する男は男前ってやつだね、とじぇんとるは言った。

「ありがとよ……。でもそれもお終いだよ。……ちくしょー」

「……昼間の言葉をもう一度だけ言っておこうかな」

じぇんとるは利之の目を見ながら、はっきりと言い含めるように言葉を紡いだ。

「坂井さんから金井さんに好きって言ったことある?」

「……言ったこと、ないな」

じぇんとるの言葉に利之は自分の気持ちを再確認できた。

・・・そうだ、俺はまだ亜美に好きって言ったことないんだ。

罰ゲームだろうが何だろうが惚れたもんは惚れたんだ、構うもんかよ。

「ありがとよ!じぇんとる!目が覚めたっ」

その場にじぇんとるを置いて走り出す。

頑張れよ、というじぇんとるの言葉を背に受けて。







亜美は後悔していた。

あの時なんではっきり言わなかったのだろう。

きっかけは罰ゲームだったけど。……だけど。

もう一度ちゃんと彼と話がしたかった。

もしかしたら、まだ残っているかもしれないと思い校舎の中を探し回る。

しかし全く見当たらなくて、足が疲れてきた頃に自分が携帯電話を持っていることを思い出した。

取り出して彼にかけようとしたところで……手が止まった。

今さら彼に何を言えるというのだろうか。

自分は彼を騙していたというのに。

二人で話せば罵られるかもしれない、怒鳴られるかもしれない。

亜美は基本的に人が怖いが、彼にはっきり嫌われるのが一番怖かった。

廊下の真ん中で、携帯電話を握り締めて震えていると前から豊が歩いてきた。

手には鞄を持っている。今から帰りのようだ。

亜美に気が付くと、軽く会釈してきた。

亜美も慌てて頭を下げる。

彼は豊には何も言っていないのだろうか、と思った次の瞬間。

すれ違い様に豊はぽん、と亜美の肩を叩き耳元で囁いた。

「大丈夫」

……え?

驚いて振り向いたが、豊は何事もなかったかのように歩いていってしまった。

どういう意味だろう……とその後ろ姿を眺めていると、後ろから声をかけられた。

「―――亜美!」





日が傾いて赤く染まる校舎。

遠くからは吹奏楽部の練習している音が聞こえてくる。

走り回っていたらしく、息を荒くしている利之。

彼に見つめられて泣きそうな顔をしている亜美。

利之は息を整えて、搾り出すように言った。

「……俺はっ。きっかけが罰ゲームだろうが何だろうがなぁ……!」

辛そうに一度言葉を切る利之。

亜美はそこまで聞いた時点で彼の気持ちを察することができたらしい。

ゆっくりと彼に近づいていき、ひとさし指で彼の口をそっと塞いだ。

「ごめんなさい……。私は臆病だからなかなか言えなかったの」

涙を浮かべながらも、花開くような笑顔で亜美ははっきりと言った。

「あなたことが、大好きです」

利之は顔を赤くして一瞬固まったが、亜美の手を取り抱き寄せた。

腕の中で小さく悲鳴をあげた亜美に叩きつけるように言った。

「俺も亜美のことが大好きだっ」

そのまま抱き合う二人。

ごめんなさい、と泣きじゃくる亜美を構うもんか、と利之は優しくなだめる。







そんな二人を廊下の角から見守っていた、じぇんとること吉野豊はゆっくりとその場から離れた。

「これ以上覗くのは野暮もいいとこだしね」

口の中で小さく呟く。

歩きながら胸ポケットから生徒手帳を取り出して中の写真を見る。

写真の中の井上美代子は今日も優しく笑っていた。

「ハッピーエンドが一番だよな」



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