(なぁ、そんな何時までも落ち込んでんなよ)

(そうよ、世の中には色んな人がいるものなんだから)

(だから、好きだった特撮の評価がずたぼろだからってそんな落ち込むなよ)

「でも、ホントに好きだったんだよなぁ……清掃戦隊ミガクンジャー」

(まぁ、確かにあんまり聞かない特撮モノだけどさぁ)

(って、あんたも追い込んでんじゃないわよ、このグズ!!!)

(誰がグズだ!お前なんて俺がいなけりゃタダの役立たずじゃねぇか!)

(あんただって!あたしが居なけりゃタダの箱でしょうが!)

「はぁ、パソコンもマウスも喧嘩するなよ。それにしても好きだったのになぁ」

(皆は将来何になりたいんだ?俺は密林の覇者である虎になりたいな)

(俺は昆虫の王者カブトムシだな)

(わたしは〜綺麗な〜天使様に〜なりたいです〜)

(僕は天を駆ける天馬に憧れるな〜)

(我輩は日本の心である仏像になりたいのである)

(というわけで、頼むぜダンナ)

「俺にそんな高度な折り紙作れるわけ無いだろ、鶴で我慢しとけ鶴で」

「う〜んやっぱり良かったわねぇ、世界の小美術展」

「そ〜だな〜」

「どうしたの?そんなに疲れきった声出して」

「いや、何ていうか世界の広さと歴史の長さを思い知らされたっていうか……」

「それは私も感じたけど…」

(まさか、世界中の言葉でいっぺんに話しかけられるとは思わなかったな)

「でも、そんなに疲れるようなことかしら?」

(物によってはもう話されてない言葉とか使ってくるし……)

「じゃ、今度は水族館でも行く?」

(でも、あいつら退屈してるみたいだから無視するわけにいかないし)

「イルカショーとか凄いらしいよ、あそこの水族館」

「とりあえず通訳を探さないとな」

「イルカの通訳なんて出来る人いるのかしら?」

(うう……気持ち悪いです〜)

「まぁ、あんなにグルグル振り回されたら気持ちも悪くなるよな」

(違います〜僕、お酒だめなんです〜)

「それは……辛いなマドラー君」

(ううう、お酒なんて大嫌いだ〜)








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