一緒にがんばろう! ……なーんて気合を入れてみたりしましたが、ぶっちゃけそんな頑張るようなことはないんですよね。

だってわたくし、先ほども言いましたがこの島のシステムは全て掌握しているはずですからねぇ。

ご主人様のお手伝いをさせて頂く身として、ありとあらゆる機能やロボへのアクセス権、指揮権を持たされているのです。

この島を作ったスポンサーの方々も、まさかわたくしがホイホイ部外者に協力するとは思わなかったことでしょう。

そもそも『部外者』が現れること自体、想定の範囲外でしょうが。

ま、そんなこんなであっという間にやってきました中枢部。

屈強なガードロボなども道中たくさん配備されていますが、総スルーでございますよ。

すいませんね。あなた方にもたまには仕事を与えてあげたい気もしますが、出番はございません。

さてさて。ミオと共に中枢部まで降りてきたわけですが、何とわたくしの見知らぬ扉があるではありませんか。

正確に言えば見るまで思い出せなかった扉、でございますね。

どうもこの扉に関することもプロテクトかかっていたようで……。

何ともはや。こういう時に機械である身を呪いたくなります。

「この扉の奥、だろうね」

でしょうね。

わたくしの知っている限りでは、中枢部には島全体を管理、メンテするシステムがあるだけだったのですが。

「メイにプロテクトかけなくてはいけないような秘密が、ここに」

ええ。間違いないでしょう。

これでこの目の前のごつくて厳重にロックかかった扉の向こうに何もなかったらショックですよ。

さて、とにかく開けてしまいしょう。

「お願い」

開けーごまー。

……あら、開きませんね。

「ふざけてないで」

ふざけたのではなく、本当に開かないのです。

いえまぁ、今の掛け声はもちろん冗談でございますけども。

「メイさんはこの扉のロックのアクセス権持ってないの?」

というか、わたくしの管理するシステムと繋がっていませんね、これ。

どうやら独立しているご様子。

さてさて。ここまで来たのにどうしたものでしょうか。

「私に考えがある」

ほほぅ。聞かせて貰いましょう。

「ちょっと待って」

と言ってどこかへ消えていくミオ。

いったい何をする気でございましょうね。







長い「ちょっと」でございますねぇ。ミオはなかなか戻ってきません。

ミオがどこかへ消えたあと、わたくしは退屈なので手慰みに作りかけのビーズアクセの続きをしておりました。

材料はいつも持ち歩いてるんでございますもので。

完成したものは自分で身につけたりもしますが、実はわたくしネットショップを開いておりまして。

そこで自作のアクセや小物なんかを売っているのですよ。

写真立てやリースなどもちまちま売れて、ちょっとしたお小遣い稼ぎにいい感じでございます。

そのお金で服などを買い揃えているわけですよ。

なのでここしばらくはコスプレめいたメイド服なんぞ着ないで済んでいるのです。

メイド服もねぇ。まぁ嫌いではないですけどもー。

この島の備品として来た当初は何とも思っていなかったのですが、ネットなどで常識を学ぶうちに恥ずかしくなってきまして。

ほら、わたくしも年頃の女の子型ですし? 普通にお洒落なんぞもしたいじゃないですか。

今日なんかは初夏らしいグレーの花柄プリントワンピース。ちなみにおフランス製で21,840(税込み)ナリ。

それにピクニック気分でさっきまでお昼していましたので、リボン付きの麦わら帽子をかぶってます。

こんな辺ぴな島じゃ娯楽も少ないですし、お洒落くらい楽しみませんとねー。

いつも白衣姿のご主人様やミオの気が知れませんよ。

大体お二人とも研究以外のことに無頓着すぎます。

朝も夜もなく研究室に篭って不健康ったらありゃしませんわ。

まぁでもそんな風に年頃の女性と四六時中いっしょにいても何もしない、何もできないご主人様に萌え、でございますよ。

そしてミオに着せていたからという理由で、自分もワンピース着ちゃう自分もちょっと可愛いと思う今日この頃。

「お待たせ」

ああ、ようやく戻ってきましたか。

って何ですか。何故ガードロボを大量に引き連れているのです。

「ちょっと回路弄って連れてきた」

それにしても数が多すぎやしませんか。

この辺り一帯を巡回しているものをほとんど連れてきて何をするおつもりで。

「こうするの」

ミオがさっと腕を掲げると、それに合わせてガードロボたちが動き出す。

わらわらと扉に群がると、押したり引いたりと無理やりこじ開けようと強引な作業をお始めに。

まぁ何という力技。

強引な女ですね、あなたも。

「色々考えてるよ」

どこがですか。

しかし力技なのは良しとしても、それでも開きませんねぇ。扉。

ぎしぎし言ってて手ごたえは多少あるようですが。

もう一息欲しいとこですねぇ。

「もう一息」

ええ。

……なんです。

何ですかそのスイッチは。ちょっとお待ちなさい。いささか危険な雰囲気を感じ……って押しやがりましたね。

いったい何をしたのです。ガードロボたちから聞こえてくるビープ音のようなサウンドは何なのです!

「うんまぁ」

はっきり仰いなさい。

あのガードロボたちにいったい何を。……何か彼ら点滅してません?

危機感を感じたわたくしがガードロボたちから大きく距離を取ると。

生身の身体ならばお腹に響きそうな重低音と共に、ガードロボたちが一斉に大爆発を起こしたのです。

どうやらミオは彼らを指向性爆弾に改造したらしく、爆風と衝撃は全て扉に叩きつけられ。

もうもうと立ちのぼる煙が晴れると、扉は完全に木っ端微塵のミジンコちゃんと化していたのでした。

「納得?」

わたくしはあなたが恐ろしゅうございますよ。

とりあえず今後はわたくしに近寄らないで下さいまし。爆弾に改造されてはたまりません。

ああ可哀想なガードロボたち。もし彼らにAIがあれば、アイロボットばりに反逆を起こされても文句は言えません。

「とりあえず中に入ろう」

ドライな女ですわねー。

ご主人様といいあなたといい、もう少しメカに対して愛を持って接するべきだと思いますよ、わたくしは。







封印されていた部屋の中へ足を踏み入れると、中はわたくしから見ても恐ろしいほど精密な機械で埋め尽くされておりました。

セキリティもかなりのもののようで、吹っ飛んできたであろう破片は全て部屋の中にいた島のものとはまた違うタイプの虫ロボたちが防ぎきったようです。

まぁ防いでくれたから良いものの、これで部屋の中身まで吹き飛ばしたらどうするつもりだったんでしょうねぇ。

「その時はその時」

さようでございますか。

さて、しかしここは何のための部屋なんでございましょう。

相当重要な機密が隠されているのは間違いなさそうですが。

どうも見た感じでは医療機器らしきものもいくつか目に入りますねぇ。

「生命維持装置、だね」

生命維持装置ですか。はてさて。いったい誰の。

あるいは何の命を維持しているのやら。

「調べてみる」

ではわたくしもアクセスできるものがないか確かめてみます。

「お前ら何やってんだよ……」

うわ。びっくりした。

扉の方に視線を向けると、そこには頭に寝癖をつけたご主人様が。

あー、すっかり忘れておりましたよ。

わたくしたちを探しに来られたのでしょうか。

「俺抜きでどこかで遊んでるのかと思ってたらこんなところに……。いちおう俺ですら立ち入り禁止されてる区域なんだぞ」

何ですかー? 放っておかれて寂しかったんですかぁご主人様ぁ?

「うるせぇ、茶化すな。ここはマジで何があるか分からんのだから気安く爆破なんざするな」

珍しく厳しい顔つきをなさるご主人様。

ああ、わたくしたちを心配なさってくれているのですね。

確かに仮に原子炉でもあったりしたら大変なことになってましたものね。マジ反省でございます。しょんぼり。

「ごめんなさい……」

文字通りの意味で生まれて初めて怒られたミオはわたくしよりも凹んでおりました。

打たれ弱い娘でございますね。まるで塩をかけられた青菜のよう。

目尻に涙なんか溜めちゃって。……いちいちあざとい女でございますね。そんな顔はお止めなさい。

ご主人様が胸キュンしてしまうでしょうが。

「それはさておき、こんな部屋があったとはな」

と思ったら凹んでいるわたくしたちには目もくれず、機械郡を調べ始めるご主人様。

むむぅ、色気よりも好奇心。

さすが世界一の引きこもりでございます。

「引きこもり言うな。……ん。ココをこうしてちょちょっとイジればー……」

ご主人様は鼻歌交じりにスイッチを弄り回し、順調に解析を進めていきます。

こうなってしまえばミオとわたくしの出番はございません。

先ほど怒られたこともありますし、大人しく部屋の隅に座っておきましょう。

わたくしには良くわかりませんが、ご主人様が操作をする度に謎を機械が部屋の中をスライドして配置を替えていくため
端の方にいないと危ないのでございます。

素人判断ですが、この部屋のさらに下にまだ何かが隠されているのでしょう。

どんどん部屋の中心にスペースが出来ていくことからその辺りのことがうかがい知れますね。

「よし、これで……一丁上がりっと」

最後の締めとばかりに軽快に怪しげなボタンを叩くご主人様。

すると空いたスペースから筒状の物体がゆっくりとせり上がってきました。

「……あれ、見覚えある」

わたくしの隣で体育座りをしていたミオがぽつりと呟きます。

そうですね。ちょうどあなたが入っていた筒をそのまま小さくしたような感じでございますねぇ。

「よーし。このまま中身も見てやるか」

開けてしまうのでございますか?

「開けたら中身の何かが死ぬからな。筒を透明化するだけだ」

なるほど。観察だけしてしまうのですね。

「そういうこと。ではご開帳っ」

たたんっとリズミカルに最後のプロテクトを外すご主人様。

目の前の筒は音もなく透明化していき、中に入っていたものが明らかに。

……これは。

「脳みそだ」

「うん。脳だなぁ」

なんじゃこりゃ、と言った表情でしげしげと筒の中に浮かび、数々のコードなどが接続された脳を眺めておりますが。

わたくしはそれどころではありません。あまりのことに処理落ちしてしまいそうです。

もともとご主人様の身の回りの世話をするためという名目でこの島に配備されたわたくし。

それをご主人様が「便利だから」という理由で指揮型にカスタムして下さり、様々なシステムのアクセス権も頂きました。

ですが、あくまでわたくしはご主人様に作られたわけではございません。

ただのお世話係ではなく、スポンサーの方々に与えられた使命を持ってこの島にやってきたのです。

そしてその使命とは。

『余計なことは何も思い出さないように、適当に楽しく日々を送らせろ』

なのでございます。「その余計なこと」とは何か。

それは今の今までプロテクトのせいで忘れていたのですが……思い出してしまいました。

「どうしたんだお前……って!? 泣いてんのか!?」

驚かないで下さいまし。ご主人様。

わたくしはそこそこ高性能なので涙を流すくらい余裕なのでございます。

ああ、でも今はこの機能をうっとおしく感じてしまいます。こんな余計なあざとさは今のわたくしには必要ないのです。

わたくしは大事なことをご主人様に隠し続けていたのでございますから。

「大事なこと?」

ええ。こんな大事なことをご主人様に伝えずにいたなんて……わたくしは情けない想いでいっぱいでございますよ。

でも思い出せたからには黙ってはいられません。

これはご主人様には辛い話になりますが、聞いておいて頂きたいのです。

人間、忘れていてはいけないこともあると思うのです。機械の身で生意気だとは思いますが。

聞いて頂けますか。ご主人様。

「正直そんな真面目な話は聞きたくないが……お前がそんな顔するのも珍しいしな。わかったよ」







四年前。とある 飛行機が、墜落事故を起こしました。

それに乗っていたのがご主人様と、そのご両親です。

酷い事故で、乗客の半分以上が死亡するという有様でございました。

ご両親はまだ幼いご主人様を二人で身を挺して庇い、お亡くなりなってしまったのです。

しかし、人の身で庇いきれるようなものではなく、ご主人様は致命傷を負いました。

救助隊が到着した頃にはもはや治療するには手遅れ、というほどだったのございますよ。

ですが、当時から驚異的な頭脳であられたご主人様をこのまま死なせるには惜しいと……。



「今のスポンサーのおっさんたちが俺を無理やり生命維持することにしたってわけか」



ええ。

仮初の身体を与えられたご主人様は、事故のショックか記憶が曖昧になっており、特に疑問も抱かずこの島で生活していたということです。

覚えてないなら覚えてないで良い、ということで普通の人間だと錯覚させて生活させ。

今までご主人様は本体であるこの脳から現在のお身体を遠隔操作していたということなのです。





「なるほどなぁ。この俺がサイボーグ? だったとは驚きだぜ」

……ご両親のことに関しては何か思うところはございませんで?

「いや。何しろ記憶にない話だし、今のところは良い話だなぁといったところだな」

さようでございますか。実感が沸かないのも無理がないかもしれませんね。

でもそのうち記憶がきちんと戻った時のご主人様の心中を思うと、わたくしは少々心が……もとい、AIが痛みまする。

「たぶん大丈夫だろ」

そんなあっさりと。

あまり無理をなさらずに。どうでしょう、今のうちにカウンセリングでも受けておくというのは。

瞳からハイライトから消えたご主人様など見たくはないのでございます。

「よくわからん表現をする奴だな。それにもう一度言うが俺は大丈夫」

どこから来るのでしょう、その自信は。

「親はいなくても、今の俺にはミオがいるからな」

言いつつ、ちらと横目でぼんやりと話を聞いていたミオに視線をやるご主人様。

「私も、普通の生まれ方はしてないけど、寂しくない」

ご主人様の視線に柔らかい笑みで答えるミオ。

「だから貴方の気持ちに、納得」

けっ! でございますよ。

せっかく人がシリアスに語ったというのに、ラブコメで締めようってんですか。まったく失礼な話でございます。

ミオなんてさっきまで空気だったくせに美味しいトコだけ持ってこうってんですか。

「それにそこで何かぷりぷりしてるメイドロボもいることだし、な?」

ちらっと胸元を開いて見せるご主人様。

そこには先月、お誕生日に贈らせて頂いたわたくしお手製のシルバーアクセがきらりと輝いておりました。

……えっとえっと。

ふ、不意打ちは卑怯でございますよ! 

普段は愛想なしのくせにそんな良い笑顔で見られたら、認めがたい感情に襲われてしまうではありませんか。

「メイさん、顔真っ赤」

赤くなんてなってません。目の錯覚でございますよ。

いつもクールで素敵なメイドさんはこの程度で赤面などしないのでございましゅ。

「噛んでる噛んでる」

「お前、頭から湯気出てるぞ。そんな照れんなよ」

照ーれーてーまーせーんー。ただの熱暴走でございますーぅ。

プロテクトかかってた情報引き出すのに負荷がかかっただけですーぅ。

だからニヤニヤしながらこっち見るの止めて下さいよご主人様。

「何だお前にも可愛いトコあるじゃないか」

もー! もー! 

「メイさんは照れ屋さん。納得」

違うのー! 









さて、そんな嬉し恥ずかしイベントから一週間ほどが経ちました。

プロテクトが色々外されたことに気づいたスポンサー方が大慌てで島にやってきたり、わたくしやミオが回収されそうに
なったり、お風呂場でドッキリ! イベントや雨に濡れた子猫をミオが拾ってきたり、初めてのお使いやうんたらかんたら。

まぁ多々ございましたが、諸々の都合から割愛することをここでお詫びさせて頂きます。

「おーい。何サボってんだよ仕事しろよ」

はいはーい。今伺いますのでー。

で、今はご主人様と助手のミオ、雑用のわたくしでとあるモノを開発しているのでございます。

もったいぶらずにさっさと言ってしまいますが、現在はご主人様の新しい顔を焼いているのですよ。

「ちげぇよ。身体だよ、身体を作ってんだよ」

そうそう。ご主人様の御身体を開発しているんでしたね。身体を、開発。うしし、素敵な響きでございます。

何だかわたくしドキがムネムネして参りました。

「何言ってんだよお前はよ」

お気になさらずに。

先日の件のあと、ご自分の御身体をチェックしたご主人様は、そのボディのスペックに納得できなかったそうで。

「俺は最強の漢を目指す!」

ということになったのですよー。最近流行りの中二病を患ってらっしゃいますね。

とりあえず生命維持装置を強化し、脳への負担を激減させた後はボディを試行錯誤していらしてます。

ぶっちゃけた話、くっだらねぇことしてんなーミオ造った技術で普通に人間なればいいのになー、とか思わなくはないのですが。

ご主人様がこうやって落ち込みもせずに、何かに夢中になっているというのは歓迎すべきことですよね。

それに初めて開発のお手伝いをしているわけですが、これもなかなか楽しゅうございます。

造っているモノがモノですから。何たって愛するご主人様の御身体。

楽しくないわけがありません。

ご主人様風に表現するならば、「恋人を手作り」、「手作りの恋人」。

……そう、ハンドメイド・ラヴァー! ……メイドだけに!

いやぁご主人様とわたくしは恋人ではございませんが、その辺はスルー願います。

「メイドが造る恋人だからハンドメイド・ラヴァー」

何ですかミオ。わたくしはココで一人で盛り上がってますから貴女は向こうで開発してなさい。

ぶっちゃけ雑用って言ってもサポートロボが大概細かいコトやっちゃうから、わたくしの仕事はほとんど無いのです。暇なのです。

うん? 何をぴくぴくと震えているのですか。

「メイドだけに、ハンドメイド。……うくくっ」

ミオ?

「あ、あははははははは! あはははははは!! メイドがハンドメイドだって! あーはっはっはっは!!」

うわぁ、何ぞコレ。

「な、何事だよ」

「メイドがハンドメイド! 納得ーっ」

わたくしが言うのも難ですが、ミオはオヤジギャグに弱かったのですねぇ。

「意外な弱点? だな……」

ご主人様がいけないんですよ。普段からユーモアに欠ける会話をしているせいでミオがこんな性格に。

「俺のせいなのかよ」

ええ。ちなみにわたくしがこうやって一人でグダグダ喋る性格になったのでもご主人様のせいです。責任取ってください。

具体的にはもっと喋って下さい構って下さい遊んで下さい。

「……仕方ねぇなぁ」

疲れた顔で天井を仰ぐご主人様。

今、「仕方ない」と仰られましたね。責任取って下さるんですね。和式と洋式どちらがよろしゅうございますか。

ゼクシィなら毎月購読しておりますので、どちらでもぱっと会場は調べられる体制は整っておりますよ。

「責任取るっつーか。……今日はここまでにして、後はみんなで遊ぶか!」

本当でございますかっ。

「ああ、たまにはな」

いやっほぅ、でございます。ほら、そこのゲラゲラおっぱい娘。いつまでもお腹抱えてないで準備しますよ。

とりあえずフリスビーとかボールとか用意しますんで丘の方にでも行きませんか。いい感じな場所があるんですよ。

「あははは!」

「この島も賑やかになったもんだ……」







サイボーグとホムンクルスとメイドロボが暮らす、ちょっと変わったネバーランドでの日々はまだまだ続くのですが……。

わたくしも少々喋り疲れました。今回はこの辺にしておきましょう。

もしかしたらまた近況をお話しに来るかもしれませんが、最近はミオもいますし、ご主人様も構ってくれるようになってきましたし。

なかなか充実しているわけですよ、わたくしも。

なので当分は島の中だけで満足できそうでございます。

それでは次に会うときまで、しばしのお別れ。

しーゆーあげーんっ。

「ほんっとに英語の発音酷いな」

ほっとけ、でございます。








もどるTOPへ