コタツにもぐり込んでいるノボル。
目の前には麦茶の入った二リットルのペットボトル、みかんの山、せんべい。
きっちりトイレにもいった。
テレビにはさっきからヤラレナイザーの映像が延々と流れている。
「・・・幸せだなぁ」
ノボルは最早ここから動くつもりはない。
頑としてない。
普段活動的な分、ノボルは全身全霊をもって引き篭っていた。
携帯電話の電源も切ってある。
どうせヒロミからのバイトの誘いのメールか、マサキからの愚痴メールくらいしか来ないだろうが。
ノボルは幸せに浸っていた。
更けていく夜。
これも、青春。